この映画の何がすごいってフラグを立てるだけ立てて一切無視すんの。
たとえば天狗の里で(まずここからおかしいけど)刀を手に入れる試練のシーンで
キアヌがあなただけといって大石だけを連れていくのですが、しばらくして仲間の一人が大石がキアヌに騙されているかもしれない、しばらく帰ってこなかったらおれが様子を見に行くという場面。
普通だったら本当は一人しか連れて行ってはいけない場所に他に人を入れて試練が失敗orより難易度が上がってしまうとかあると思うのですが結局様子を見にこない。
じゃあさっきのフリはなんなんだよ!ってつっこみたくなる。
他にもこの刀には特別な力があるとキアヌが実際に木に刀を当てるだけでその木があっさり切れる(なんでも切れる描写?)があるのですが刀が特別な力を発揮するシーンがない。
あげく大石と吉良の戦いでは最後大石が刀を落としてしまったので殴ったり蹴ったりしてる始末。
細かいつっこみは以上にして話の大筋について。
ベタに回想シーンから始まります。
若いカイが森の中を逃げてくるシーン。
天狗の仲間だ殺せみたいな流れの所を浅野内匠頭が彼を連れて帰るところから浅野への恩を描きます。
そして浅野の娘、ミカとカイが仲良くなるシーンが描写され二人は幼馴染という設定が観て取れます。(二人とも史実にいないけどね)
そんなこんなで時系列がカイが大人になってからに切り替わる。
将軍が赤穂に来るというのでもののけ姫に出てくるような世界観の怪獣との戦いから始まります。
そもそも参勤交代の文化から察して赤穂に将軍が視察に来るわけがありません。
とんでもない映画が始まったぞ…と期待感を掻き立てます。カイことキアヌが怪獣を倒すのですが武士でない身分の彼は若いころ、彼を天狗と罵り殺そうとした武士に手柄を譲ります。
そして吉良上野介サイドに話が移る。
吉良の側室のミズキが妖術で先の怪物を生み出し、浅野を殺そうとしていたみたいです。(妖術ってなんだよ)
次なる手をミズキは打ちます。
御前試合を浅野と吉良が行うのですが互いに最強の剣士を出し合うという話になっているみたいです。
ここで出てくる吉良の最強の剣士がすごいの。身長が230cmくらいありそうな鎧武者。鎧武者というよりむしろスーパーロボ。浅野の最強の剣士は先の怪獣を倒したことになっている人なのですがここでミズキの策が光ります。
なんと浅野の最強の剣士、体調不良になる。非常に地味。
そこで面をつけてキアヌが代役で戦うのですが正体がバレてしまいます。
武士でない者がその場にいたことを将軍は憤慨しますがキアヌが棒で打たれるだけで浅野にそんなにおとがめなし。
夜、寝静まった時にミズキの次なる策が展開されます。
浅野は毒?を盛られて自分の娘が客人として宿泊している吉良に襲われていると錯覚して吉良を切りつけます。
本来であれば松之大廊下の刃傷のシーンを大きく変えてきました。
たぶんアメリカ人には殿中でござるの良さがわからないのでしょう。
そこから浅野が切腹を命じられて彼の家臣は浪人となります。
浅野の娘、ミカは一年喪に伏した後に吉良と結婚することが決まります。そして赤穂は吉良のものに。
大石は気力を削ぐために地下牢に幽閉されるのですが釈放されて家族と飯食ったら元気になりました。
一年も幽閉していたのに。7日後にミカが吉良と結婚するという段取りになってカイの力が必要と感じた大石は息子に仲間を集めるよう命じて出島に売られたカイを探しに行きます。
そしてカイとたくさんの浪士は武器と襲撃のチャンスの情報収集をします。
武器は先の突っ込みどころ、天狗の試練で手に入れます。
手に入れた情報は偽でだまし討ちにあって浪士は47人にまで減るのですが描写が少なくてせいぜい20人位に見えます。
なんやかんやあってついに討ち入りのシーンかと思ったらない。
この映画最大の衝撃、討ち入らない。婚礼のイベントに忍び込んで戦いが始まる。
最後ミズキはハリーポッターに出てくるような世界観の竜に変身してカイと戦うのですが、CGが酷い。
吉良を打ち取って首を持ち帰るときの袋も酷い。
俺似たような袋持ってるわ。バイクのヘルメット買ったときついてきた。
ラストはみんな切腹しておしまい。
感想、酷すぎて満足した!
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